
バーチV 打面は黒 #0020
W300 D300 H470 響き線4弦内蔵
ボディー[バーチ] トップ[ブナミディアム/カラーオイル着色]
Vシリーズのマイナーチェンジの構想を練っている時でした。和歌山から一通のメールが届きました。高校生の娘さんのブラスバンドの演奏にカホンが使われていて、それを見たときに「ムラムラ」ときたのだそうです。昔、学生時代に音楽をされていたらしく。いやそれってよくわかります。テレビやラジオやCDや、最近ではデータ配信なんかではとくに「ムラムラ」こないのに、ライブ生演奏だと血が騒いでくる感じ。しかも音響通してたりなんかするともう魂ぶち抜かれて持ってかれそうな衝撃を受けたり。やっぱり10代20代の音楽経験ってすごいもんだと思います。
それでこの方は楽器に対するこだわりも再燃してしまったらしく、ディテールや音質についていろいろ御注文があったわけです。御希望では針葉樹っぽい木に白を塗装してサンディングして木目を浮き上がらせて、トップは黒に。ということだったんですが、まあそれぐらいなら音はよくないけどやりましょうか、程度に思ってたんです。実は最近その針葉樹系や南洋材系の集成材はもう使いたくなくて、いずれ廃止しようと考えていたところでしたから。しかし、この方が送ってきた、音はこんな感じ、というサンプル音源がなんとあのシュラグヴェルクだったのです。
それを聞いたらこちらも黙っていられません。わざと挑発してるのかとも思いましたが、そんなことももう関係なくなって、返事のメールで新型のVを作らせてください、木目は諦めてください、と説得しました。
そんなこんなでやり取りしたメールは10通を越え、そういうわけで発表前に製作した3台の新型Vのうちの1台は、もともと白いバーチのできるだけ白いとこを使い、トップをカラーオイルで着色しました。
納品は、直接SIGNへ来てお引き取りでした。なんと御家族で来てくださって、もちろん娘さんも御一緒でした。さて、親子の共演はあるのでしょうか、楽しみですね。(写真は奥様が撮ってくださいました)

