
nahomi
W280 D300 H390 響き線内蔵
ボディー[アガチス・カラー塗装] トップ[ソフト・カラー塗装]
(このタイプは現在製作しておりません)
このかわいいカホンを注文してくれた奈保美ちゃんは、物静かで礼儀正しく、かわいらしい女の子でした。あるライブ会場で僕のカホンを見て触れる機会があり、そのとき夢中で叩いていたのを覚えています。その数日後、知り合いを通じて僕に連絡があり、ぜひ一台欲しいとのことでした。自分の体の寸法に合わせたものができるかとか、色を指定できるかとか、僕の工場で一緒に作れるかとか、いろいろ詳しく聞かれました。僕はそれらの質問にひととおり答え、そんなに気に入ってくれたのなら安くしましょうか、と言ったところ、自分は働いているしお金をためて買いにいきます、という返事がかえってきました。彼女は知的障害者の自立を支援する福祉施設で働いていたのです。そこにあるカフェレストランのウエイトレスをしていて、その人柄から店の人気者。外国から来た人にもものおじせず、どんどん知ってる英語で話し掛けるそうです。音楽が好きで、楽器が好きで、歌が好きで、のってくると一晩中だって歌えるんだそうで、このカホンも出来上がるのをすごく楽しみにしてくれていました。
注文の時うちの工場に来てくれて、体を採寸し、色の希望を聞きました。座った時にかかとがちゃんと着くように、またぎやすいように少しスリムに、色は黄色、たたくところは赤、ううんオレンジ。
ベースはSIGNカホンでということでしたが、杉だと節が目立つので、ボディーはアガチスにしました。出来上がって連絡すると、お母さんと一緒に工場に取りに来られ、これわたしの、って嬉しそうで、コーヒーをすすめたんだけど、うちのコーヒーって苦くてでもわたしは大人だからとブラックで飲んで、帰る時に何度もありがとうございましたって言ってくれたんだけど、ほんと、こっちがありがとうだよ、なほみちゃん。
