
POOLY モデル #0001
W325 D300 H500 響き線内蔵
ボディー[オーク・グレー着色] トップ[スプルース・ソフト/ブラック着色]
僕にカホンを作るきっかけをくれたのが池本さんなら、本気にさせたのはプーさんでした。プーさんは天才バカバンドに所属するパーカッショニストで、主にジャンベを演奏する人なんですが、自分では一番好きな楽器はカホンだと言ってました。とある展示会で僕が出展しているカホンを見て、叩いて、いろいろ感想を聞かせてくれたのが始まりでした。それ以後、僕からお願いしてうちのアドバイザーになってもらい、新作ができるごとに叩きにきてもらい、意見を聞いたり、ときにはドイツ製のカホンを持っている人を連れてきて、比べたりもしてくれました。そしてありがたかったのは、意見はいつも率直で、プーさんの求める音との違いを、音のフィーリングとして伝えてくれたことでした。僕はまさに、その音に近付けるために研究してきたと言ってもいいでしょう。
楽器の中で一番カホンが好きなのに、プーさんはカホンを持っていませんでした。ライブやイベントで知り合いが持ってるのを叩かせてもらうしかカホンに触れる機会はなかったそうです。2万円くらいの安いやつを買ってもよかったんだけど、どうせなら納得いくものが欲しい。そうするとなかなかさわれない。ずっとストレスがたまっていたところへ、僕が現れたというわけです。それで僕も、納得いくものが出来たら、プーさんにあげますと約束していたのです。
それから一年、やっとプーさんにあげられるものができました。作れば必ず、もっとというところが出てくるのですが、これはプーさんに持ってもらっても大丈夫、というレベルに達していると思ったのです。
プーさんはこれを取りにきて、叩いてみて、すごく喜んでくれました。ここまできたか、と。念願のマイカホンや、早く実戦で使ってみたい、叩きまくりたい、ストリートやりたいな、明日どうかな、あいつに連絡してみよう。とてもうれしそうで。
これを記念して、これをもってあらたなSIGNカホンのスタートとし、このモデルからシリアルナンバーを付けることにしました。もちろん、#0001はPOOLYモデルです。

POOLY MODELのリペア
ライブでがんがん使ってくれているプーさんのカホンが、なんとクラックが入ってしまいかつぎこまれてきました。
すごく大事に使ってくれているプーさんは、持ってきた時はとても悲しそうでした。見た目は確かに重症でしたが、開けてみないとどの程度かわかりません。原因もわかりません。特にエアコンやストーブに当てられたわけでもないらしく、いやそういうことではつっちゃんさんのV-158のほうが過酷な使われ方をしているし、なぜこうなってしまったのか、無垢板のこわさですね。しかし開けてみて、さん木をはずすと、あら不思議!みるみる板は元通りになるではありませんか。 これも無垢板の不思議ですねえ。とりあえず接着しなおし、補強材を入れて、ついでだからとトップを接着。プーさんのはトップが交換できるように接着してなかったのです。
各部調整して完成。 試しに叩いてみると、音が引き締まり、いい感じに。目の前で治していい感じに仕上がったので、プーさんも喜んでくれました。大好物の豆キングを握りしめカホンを抱き締めるプーさん。もうすぐ花見ライブがあるそうで。 こんどリペアする時はきっちり面だししたほうがよさそうですね。
POOLY MODEL また会う日まで。
