ものすごく近くで見つめる、
2011 年 10 月 10 日 by SIGN
積み木パズルのサンプルを持って大学へ行った。
今日は前回に引き続き鋸の練習をさせた。
横引きと縦引きで二方胴突きのほぞを作らせてみた。
延々同じ作業を繰り返して練習する授業だという事をだんだん理解し始めたようだ。
これはある意味彼等の期待を裏切る事だろうと思う。
この授業を選択した学生は多分、すぐに作品制作をさせてくれるものと思っていただろう。だがそうはさせない。べつに意地悪や焦らしているわけではなく、最終的な成功体験のために上達のプロセスに時間をかけたいのだ。
明確な目標はオリエンテーションで提示した。
それをちゃんと意識しながらこの段階を踏み越えるかどうか。
やはり彼等の若さがそれの邪魔をする。
繰り返しに飽きてしまいそうになるのを、シビアな技術論で時折激を入れる。また、集中力の切れた学生の横に座り、僕自身学生に同化してみる。
それでもだめならと、あのパズルで遊ばせてみる。
加工精度の重要性を他の感覚で感じ取ってもらうため。
効果はあったが、鋸より夢中になっていた。
教えているのは高校卒業したての1回生だからこそ、今までの「学校の勉強」とは違うアプローチの授業であることに気付いてほしい。
やってる作業に裏の意味があったり、一見答えのないような問題に、自分なりの答えを見つけ出していく面白さを伝えたい。
基礎技術を教えたら、次は発想の自由をぶつけてみるつもり。
僕だって早くそれをやりたいんだ。