「美容室のオープンシェルフ」完成、納品待ち展示中
2010 年 6 月 2 日 by SIGN
納品の日取りが6月7日(月)になりましたので、それまでの間、展示させていただく許可をいただきました。
SIGNの家具はオーダーメイドなので、基本的に在庫というのはありません。
一点ものの家具は納品すると手もとにはなくなってしまいます。
どういう家具を作っているのか、実物を御覧いただくのが一番であるとは理解しつつも、なかなかお見せする機会もなく。
そこで、御依頼いただいたお客さまの了解を得て、完成から納品日までに時間がある場合に限り、工場にて展示公開しています。
オーダーメイド家具を検討されている方、SIGNの家具を見てみたいという方、この機会にいかがですか。
外出していることもありますので、お越しになる際は、あらかじめ電話かメールでご連絡下さい。
桂?それともメイプルか何かで作られた柱なのでしょうか。
削ったのですから当然ですが、それでも実にいい、もくが柱に出ていて色も綺麗です。
いいですね~。
この柱、楠です。
本体のナラと質感を変えたくて。
もともと赤っぽいのも理由のひとつです。顔料をオイルワックスに混ぜて着色したので関係ないのですが、赤いことが結構重要で。
イメージはブラッドウッドです。本体の色とのバランスから、あんなに鮮やかではないですけどね。ナラを赤く塗ってもブラッドウッドにはならないですから。
その育った気候の温度差が、骨と肉の違いを表してくれたらと考えました。
なるほどクスノキですか。
クスノキも彫りやすく暴れにくくいいですね、最近良い材が少なくなりました。
これは、画像で見てもいいクスノキに見える。
こだわってますね。
ありがとうございます。
そう言えばクスノキしか使わない彫刻家がいましたね。
国産材では比較的成長が早く、大きな材が取りやすいからでしょうか。
使ったこの木も、直径1メートルを超える大木だったようです。
確かに材木屋さんではあまり見かけませんね。以前作業した時に出た端材がもったいなくて残しておいたのが役立ちました。
鼓動が聴こえる。
こちらの願いを全て酌んでいただけたと実感していましたから、安心しておまかせしていました。
どうやら。願い以上の出来ですね。
これから日々の暮らしを共に過ごしていく、新しい家族を迎える喜びのような心持ちにさえなっています。思慮深く、それでいて内に秘めた熱い思いが、どうしたってにじみ出てくるような…そんな魅力的な子がやってくるようですね(笑
美しい「時」を与えられるように、わたしたちも努力します。
ほんとに、ありがとう。
ところで、部分的であれ楠を用いられたは、‘ヘンな虫がつかないように’とのご配慮も込み?(笑
まだまだ、実物とご対面いただくまでは、こちらも気が抜けません。
ちゃんと納まるかどうかという問題が残っています。現場で組み立てという事になりますので、それを終えるまでは。
楠には特にそういう意味は込めませんでした。すみません。
というのは、この大木を加工した時に、樹皮に近い部分でかなり虫に食われていたからです。イメージとして虫よけみたいなことを僕も思っていましたが、楠を好んで食う虫もいれば、どんな木でも腐ったところには虫が付くもんなんですね。
それと、ブラッドウッドはオーストラリアではシロアリに中を食われて、ディジュリドゥという楽器になってたような。
そうですね。
もし絶対犯されない木があったらたいへんです。
そこらじゅうその木だらけになります。
アボリジニでは木にシロアリを入れて口を塞いで強制的に食べさせるといったディジュリドゥの製法もあるみたいですね。基本生きている木は私たちの皮膚と同じ完璧なプロテクトがあります。でも傷ついたり、健康を失ったりストレスが続くと簡単にやられます。
最後までお互い健康に気を付けて行きましょう。
ほんとに、木の生き様は人の営みを投影する事ができますね。
金はなくとも体が資本。こないだ古い友人に健康診断行っとけよと言われました。
でも、悪いとこ見つかったらどうすんだ??金がないから治せないじゃないか。
やっぱり行かずに気をつける事にします。