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SIGNのポリシー、オーダーメイド家具の魅力

あなたと、あなたをとりまく環境を
肖像画を描くように、一つの家具で 描き出す作業
それが、僕が考える オーダーメイド家具の製作です

お知らせ

  • 11月の写真茶話会RRは27日(日)13:00から開催予定です。
  • お問い合わせ、ご質問などはこちらから。

経験、伝え合うために

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職業訓練校としては多分珍しいカリキュラムだと思う。僕がいる学校ではこの時期に職場実習という授業を行う。
いわゆるインターンシップなのだが、実際に営業されている企業に一週間だけ、そこでの仕事を体験させていただくのだ。
訓練生一人一人が希望する職種の企業を県内で探し、受け入れの申し入れから実習内容の打ち合わせ、契約、実施中の訪問にも僕ら指導員が出向き、終了時には受け入れ企業に対し僅かながら謝礼もお支払いする。それを一件一件、手間暇かけた授業なのだ。
目的としては第一に訓練生に就職の意識を持たせること。もうひとつは、この業種においての情報を現場から収集させ、それぞれが得た情報を報告しあい、学校では得られない知識をみんなで共有しようというもの。
そもそもは本店が企画した就職経験の少ない人向けの制度ではあったのだが、お願いして家具工芸科では去年から全員が受けるようにしている。

そして一週間後、実習を終えて帰ってきた彼らに、報告会を開いて自分が経験したこと感じたことを語ってもらう。
短期間ではあるけれど、再会した彼らの顔を見れば、充実した時間を過ごしてきたことがわかる。
この半年の訓練で十分に吸収力を身につけた状態で飛び込む現場の空気は刺激的だったと思う。またそれぞれが得難い財産を手に入れた興奮と敏感になった感度で語り合う報告会は、僕らがする一年の訓練に勝るとも劣らない。いや、ほんとうにそう思う。
別注家具ではフラッシュ、無垢、また家具作家や木工家、ギター職人、建具職人、欄間職人、椅子張り職人、障害者のためのオーダーメイド、地域おこし協力隊、建築内装、製材所などなど。個人でされているところもあれば、会社として経営されいるところもあり、同じ業種でも行く先によって様々だった。
実習の内容も、そこでの仕事を手伝うことから、課題を与えられて一週間取り組んだ者もいた。どの受け入れ先も非常に親身に対応してくださり、とても感謝しきれない。

報告会では、作品を作らせてもらった者はそれを見せながら、訓練生一人一人それぞれの経験があり、しかしお互いにパーソナリティーを理解しあえたこのタイミングでの共有は、疑似体験ともいえるリアリティーが感じられる。
個人が感じていた一週間の密度はこの瞬間、10倍以上に濃縮されるのだ。
一年という期間は確かに短い、しかしまだいける。

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丸太で購入し製材してもらった杉材を、実習場の前に桟積みして天然乾燥し観察している。
毎日の気温と湿度を記録しながら、含水率の変化とそれに伴う寸法の変化を計測するのだ。
この材によって製品を製作し販売するという、5月に実施した「吉野ツアー」から来年の「専門校展」までの1年間のプロジェクト。
本来の職業訓練と並行しつつ、僕が増し加えたかったこととは、木によって生きるということの現実味だった。
彼らはすでに木が生えている場所を知っていて、誰によってどのように育てられ、誰によって材木へと加工され手元に届けられるのかを知った。
そして今は、それを家具に変え、最終的に「木を使用する人」となる消費者へ手渡す立場に自分達はいるということを自覚する。
目の前の材の今までを振り返れば、良いものを届けなければならないという使命感すら感じ、それがデザインに生かされることと信じている。
さて現在の含水率は20%前後。

そしてまたこの時期から就職への意識も高めていく意味で、個人懇談も実際的な話になっていく。
就職活動で企業訪問したり、自ら研修へ行く者もいたりするが、まだ何も方向性すら決まらない者がほとんどだ。
一人一人の話を聞きながら、僕の仕事の本分である求職者支援を改めて考えていた。
それが「仕事を世話する」ことなら、はっきり言って僕のコネクションや情報量では足りない。ケースによってはその足りなさに切なくなることもあった。
しかしそれは自分がなんとかしなければという思いの産物であって、彼らからはそこまで期待されていないのかもしれない。
ならばそれは、僕の役割とは何なのか。
覚悟を持って彼らのそばにいようと並走を誓った、それだけなのかもしれない。
指導員としての手柄などいらない。保身も考えたことはない。
彼らのことを思わない判断など何もない。

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訓練校にも夏休みがあり、第1過程の終業式の日に、僕が担当するデザインの最後の授業をした。
ひとつはデザインの分解。
昼前に終業式があり、それまでの3時限だけだったので最初の2時限を使って、今回はデッサンなしで2脚の椅子について分解してみた。
1脚めは僕がイベントで販売していた杉の「子ども用ロッキングチェア」。
訓練生たちが気づいた特徴に解説をしながら、イベントに出品する為のコストダウンのポイントや、それでいながらちゃんと考えてあって、他にはない形を目指したことなどを話した。
この椅子は僕がタイムトライアルで製作したものだ。これに触発されて、誰か挑戦する奴がいるかな。
2脚めは、僕の師匠の永田さんの定番椅子である「Nチェア」。
シンプルなデザインの中に多くの工夫があり、使いやすく、親しみやすく、派手さはないけど長く愛され続けるデザインは永田さんの描く絵のタッチそのもの。
デザインにとって幸せ、ということを仮に言うならば、こういうことを言うのだろう。

3時限めにしたのが写真の授業。
去年もやった平面構成をトレーニングする「壁打ち」をした。
これは家具のデザインに役立つ感覚を磨くトレーニングにもなる。
一応やり方は説明したのだが、ごらんのとおり。上手い奴もいるけど、平面構成になってないのが多い。
時間がなくて急いで説明したので理解しきれなかったのかもしれない。
ここは芸大ではないが、デザイン教育に写真を用いる有効性は昔から言われていることで、時間さえあればここでの可能性はまだまだあるはず。
いつか機会があれば、じっくり時間をかけてまたやってみたい。

そして訓練校も夏休みが終わり、明日から第2過程が始まる。
時間で比較すると第1過程とほぼ同じ、だけどその密度ははるかに高く、流れる速さは瞬きもできないほどだ。
立ち止まれば流れ落ちていくものに抗い、呼吸するそのわずかな労力をさえ惜しみながら、走れ。

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久しぶりの十津川村へmotoSIGNツーリング。
目指すは国道168号沿いにある「デコイ」。そこの名物のインドカレーを食べに行く。
ここから2時間くらいの道のりだ。
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待ち合わせは下市町の保健所前。
今日はこのヤマハ車3台で出発。
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谷瀬の吊橋より数キロ南に行ったところにあるデコイ。
インドカレー辛さ10倍を注文した。うまい!(日本人的解釈のインドカリー)辛さも10倍でちょうどいい感じ。
食後にサイフォンのコーヒーもいただいた。
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カレーに満足した後、国道から少し入ったところにある村営の木工所を見学させていただいた。
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農林課の方に案内してもらいながら、今後の計画なども聞かせていただいた。
なんと年内にカフェギャラリーがこの工場の横にできるとのこと。
楽しそう、に聞こえるこの事業はやはり村産材利用に関することで、十津川家具プロジェクトの一環だった。
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その流れで森林組合の新しい製材所も見学させてもらった。
設備も製品管理も現代的で万全。木工所もそうだが公的なものだからこそできるのか。
十津川材のほとんどがここで乾燥から製材までされて出荷されるという。
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その前を流れる川、その両側にそびえ立つ山に挟まれた谷あいの村。
下流でよく見る河原でバーベキューはなく、美しい水の流れる雄大な景色の中に人影すらない。
ここが奈良だと思うと多少不便に感じる。
しかし、
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帰りの大塔村の道の駅で休憩。
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あちこちで修復中の道路では、ところどころ交互通行になって渋滞。
トンネル内でストップ。
結構な時間足止めをくらう。

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トンネルを越えれば快走で、下市まで一気に走り解散した。
僕がこんな仕事をしているからか、今まで谷瀬の吊り橋しか知らなかった十津川村の見え方が少し変わった。
ワンデーツーリングにちょうどいい距離、つまりそこそこ遠かった距離が、なんとなく近づいた気もする。
通えるか、っていうとちょっと現実味はないけど。

記念きねの修理

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近所の小学校の教頭先生から杵の修理を頼まれた。
その学校では毎年子どもたちが田んぼに餅米の苗を植え、秋に収穫した後その米でお餅をつくという授業がある。
そのための杵は古くなっては新しいものがPTAから寄付され、今では11本になっていた。
臼は石臼で、しっかり餅を狙わないと杵の方が磨り減ったり割れたりして、最近ではその削れた木屑が餅に入ってしまい困っていたそうだ。
また購入すればいいのかもしれないが、悪くなっているのは先端だけなのでもったいない。材を見ると杵はケヤキやカシで柄は朴のようだ。
そこでこれを削り直して使いたいということだった。
近くにある家具屋さんで木工家として協力を依頼されたのだが、現在SIGNは休業中、無料ならやりますよと引き受けた。
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見ると、割れているものはそこまで削り取る必要があり、ささくれは先端を切り落として、
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修理というよりほぼ作り直しという感じ。
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旋盤で作られたものだったが、どうせやるなら鉋仕上げしたほうが長持ちするかもとやり始めたのだが、それが結構大変な作業。
杵の修理-5
ケヤキは刃の掛かりも良くて削りやすかったが、
4本目あたりで旋盤にすればよかったと後悔し始める。
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切断は手鋸、先端をノミと鉋で丸めて、
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はいできあがり。×11
実際に餅をついたら違うだろうか。

やってみたかった丸太買い

上大木材製材見学-1
吉野貯木にある上大木材さんのご協力を得て、本校OBのネットワークに対し製材の見学会を実施した。
製材したのは今年度実習で使う吉野杉である。

昨年から進めている実習での吉野材使用に絡め、先だっての吉野ツアーからの流れとして、あの山で見た樹齢百年の杉そのものつまり丸太から製材されるところを見届け、自分たちで天然乾燥し、それで家具を作り販売するところまでを訓練生たちに体験させる。
木によって生きるということ。あの木を最終的にユーザーに手渡すのは家具屋の仕事であるということ。どんなに知識を積み上げるより実務訓練とはそういうことではないだろうか。そんな経験をしたかどうかではないだろうか。
これらの製材されたものを、もちろん良いものに作り上げねばならない。そこにデザインの必要性があり、その裏づけには見て感じたことが必要だ。
何を伝えたいのか、何を手渡したいのか、そして良いものとは何か、に対する回答を持たねばならない。

丸太から断面が現れた時に歓声が上がった。
山に生えていた木と、これから自分たちが使う材木とがつながった。その転換点に感動する。
参加者から、「伐採するところを見学できないですか?」「樹皮を剥くところをやってみたい」と言われた。
なるほど、このストーリーをコンプリートしたいわけね。
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上大木材製材見学-4

上大木材製材見学-5

上大木材製材見学-6

雲のうえはいつも輝く星

──── ただただ君の幸せを願っています。

10月に実施するインターンシップの打ち合わせで、受け入れ先を回っている。
クラス全員分となるとこれが結構大変だ。
授業のない空き時間に出かけたり、実習終わりですぐだったり。
そのおかげで以前お世話になった懐かしい人にも会うことができた。
憧れの大先輩である米田さんは変わらずお元気そうで、作品も素晴らしかった。
懐かしくてつい話し込んでしまい、その後一件回った後学校に戻り午後から実習をする。
そして夕方、チャイムが鳴るのを待たずにもう一件行かなければならなかった。
その授業の最後をもう一人の先生に任せ、出発した。
先方の都合とはいえ、今日だけはタイミングが悪かったな。
いや、そう思っているのは多分僕だけだろう。

やっぱ頼んでよかったよ

ファクトリートークCHILIN
この学校の卒業生であり、僕が奈良に来てからの家具仲間に声をかけ、訓練生に対する特別授業としてファクトリートークを企画した。
会場を提供してくれたのは田原本で活動しているCHILINの阿部くん。
パネラーとしてほかに木工房あおそらの松村くん、僕の最初の教え子で卒業後すぐ開業した市原くんと、こないだまで阿部くんのところにいて最近自分の工場を開設した上田くんの4人。阿部くんと松村くんはもうかれこれ12年くらいの付き合いだ。
授業名としては「起業支援セミナー」ということで、卒業後独立をして頑張っている先輩の話を聞こうというもの。
訓練生たちのほとんどは卒業後まずは就職と考えてはいるが、やはり会社を辞めてこの学校に来たのだから、目標として独立を目指している者も多い。
「経営学」なんて授業もこの学校にはあるけど、実感を伴うリアルな話を聞かせたかったのだ。
しかも取り繕うのが苦手で態度や表情にすぐ出てしまう彼らである。嘘はなく経験したことしかしゃべらないだろう。それがいいのだ。ずっと家具を作ってきた者にしか言えないことがある。
しかし予定にはなかったのだが、始まる直前に僕が司会をすることになり、一番心の準備ができてないままスタートしてしまった。

それぞれの独立に至る話を聞きながら、同じ時期に独立した自分のことも思い出したりしていた。
また、一緒にした仕事の話も出たりして懐かしかった。
それぞれが一人で自分の仕事をしながらも、近所だったから忙しい時や手伝って欲しい時に声を掛け合い、個人を尊重しながらチームワークも発揮する。それを「横の繋がり」と呼ぶのか「仲間」と呼ぶのか。僕一人方向性の違うことをしていたにもかかわらず、なんとなーく仲間に入れてもらっていたと言うべきか。
彼らの仕事は僕がやっていた木製オーダーメイド家具とは違い、フラッシュ構造をメインとした内装や什器製作だったから、一件入ると大きな仕事が多かった。家具で独立を考えるならむしろ現実的なやり方で、建築という明確な舞台がある上、仲間と必要に応じてキャパシティーも増減できるというわけだ。

そして今も彼らは家具を作り続けている。

そこに僕の教え子も加わっているという。
おもしろいね。

みんなで喋ってたらあっという間に時間は過ぎ、初の試みは成功だったんじゃないの?

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この学校でこの授業をするのも3回目となる。
僕がSIGN湯浅として行ってきた木工ワークショップを、訓練生たちに体験させる授業だ。

家具製作を勉強する訓練校で木工教室?
高度な木工技術を学ぶんじゃないの?
と思われるかもしれない。
確かにこれは家具製作には何の役にも立たない。あえて言うなら接着法のワークショップかもしれないが。
では何なのか。
我々の持つ技術とはもちろん、自分で作ったものをお金に変え生活していくための術である。
我々が得たものの中で、財産や持ち物を失ったとしても奪うことができないのが技術と知識。
それによってものを作り、ものがお金に変わるわけだが、それそのものにも商品価値があるということに気づいて欲しい。
技術はものに変えなくても伝えるということに意義が生じる。木工をやっていればいずれ必ずどこかで教えるという機会があるだろう。
その時自分は自分が大事にしているものづくりの核となるものをどのようにパッケージして手渡すことができるだろう。
それを考えるきっかけとして、この授業をやっている。

僕がこのワークショップで伝えたかったことは伝わっただろうか。
さて君達は何をどのように伝えることができるだろう。

盛り上がったキリンコンテストにも意味があったんだ。
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キリンコンテスト優勝作品

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