なほみちゃんのデスク
W700×D500×H710
材質:ホワイトアッシュ、タモ
塗装:オイル、ワックス
ストーリー
うちのカホンを気に入ってくれて、オーダーメイドで注文してくれた奈保美ちゃんに、そのカホンに合わせたデスクを作って欲しいと頼まれた。
実際に依頼されたのは、奈保美ちゃんの お母さんからだったが。
まだ、僕は奈保美ちゃんから話しかけられたことがないので、奈保美ちゃんが普段どうしているか、何が好きかという情報はすべて、お母さんから聞いたものだった。
奈保美ちゃんは音楽の他に絵を描くのも好きで、家ではよく絵を描いているという。
このデスクができるまでは、リビングのガラスのローテーブルで床に座って描いていたそうだ。
それで、彼女の体の寸法に合わせて作ったカホンを椅子に、絵を描くためにちっちゃなデスクを作って欲しいとお母さんに頼まれた。
きっと、カホンを取りに来た時か、おうちでそういう話を奈保美ちゃんとしたのだろう。
もしくは何も言わなくても、それは奈保美ちゃんが一番喜ぶことだと、お母さんは分かっていたのかもしれない。
僕は、カホンとセットのデスクという基本デザインに、彼女のおおらかさと、内面の繊細さも取り入れたかった。
材はお母さんが白い木がいいとおっしゃったので、ホワイトアッシュをつるつるに磨き、色目のアクセントとして、タモを入れた。
出来上がり、連絡してから数日経って、お母さんとお父さんが取りに来られた。
奈保美ちゃんはその日、カフェレストランの勤務日で来られなかったのだ。
お母さんは彼女を驚かそうと思い、出来上がっていることをずっと黙っていたらしいのだが、うっかりその朝、
「今日は天気がいいから、取りに行って来ようかな…」
と言ってしまったらしい。
奈保美ちゃんはそれを聞いて、デスクが気になってしかたなかったが、仕事があるのでしぶしぶ、そしてそわそわ、
その日の夕方を待つしかなかった。
僕は、お母さんが持ってきてくれた、奈保美ちゃんの働く店の、クッキーを食べながら、どうだったろう、と想像をめぐらしていた。
その後の話は、後日お母さんから届いたメールを引用させていただくことにする。
昨日はありがとうございました。
奈保美の様子を少しお知らせします。
ハーブクラブに迎えに行くとまず一言、
「机は?取りにいってくれた?」
「行ったよ」と答えるとニンマリ!
家に着いて、奈保美は机を見て着替えもせずに座り さらにニンマリ。
とても喜んで「私のや!」と叫んでおりました。
早速、絵を描き「ええ感じ」とさらにさらにニンマリ(^o^)丿
夕食もマイ机で一人ご満悦で食べていました。
なんだか、横で見ているとおもしろくて・・・家族で笑ってしまいました。
机の定位置を決めていないので、今はリビングのど真ん中に鎮座して います。
大きさもほどよく、奈保美にぴったりです。
今日も机で食事とお絵かきです。
楽しいですよ、様子をみていると・・・
奈保美は「何で、笑うの」と怒っていますが。
このような調子です。
本当にありがとうございました。
そうそう、
ホームページで奈保美のカホンのところ読ませていただきました。
友人にも知らせようと思っています。
それではまた。