あなたと、あなたをとりまく環境を
肖像画を描くように、一つの家具で 描き出す作業
それが、僕が考える オーダーメイド家具の製作です
製作者:湯浅則夫
こだわりのオーダーメイド家具をデザインから
あなたと、あなたをとりまく環境を
肖像画を描くように、一つの家具で 描き出す作業
それが、僕が考える オーダーメイド家具の製作です
製作者:湯浅則夫
2010 年 7 月 6 日 by SIGN

天板が仕上がり、今回SIGNではめずらしい脚の取り付け方をするので、裏にちょっとした細工を施した。
その取り付け方とは、旋盤で加工した脚を、ボルトで天板にネジ込むという、既製品ではよくあるタイプのやり方だ。
幕板がないので不安な気もするが、子どもの頃、こたつの上で飛び跳ねたり踊ったりしても、あのひ弱な細い脚はなんともなかったので、意外と強度はあるのかもしれない。
もちろん、今回の脚はあれよりもっと太い。
この脚が外せるというところがこのテーブルのミソで、その話はまたいずれ。
数ある折り畳みやノックダウンのテーブルのデザインの中では、このタイプが一番操作が単純で、かつコンパクトに収納できるということ。またこの上なくシンプルなデザインには自由度があって、なにかしら可能性を感じる。
今回もそのシンプルな構造の中に、いくつか機能を盛り込んでみた。
そしてもちろん、脚のデザインにはSIGNのシンボルデザインを採用している。
2010 年 7 月 5 日 by SIGN

職業訓練校に行っていた時、木工科の仲間と一緒におそろいの鉋を買った。有名な鍛冶屋さんの別注もので、普通に買うとすごく高いものを、みんなで買うからと安くしてもらったのだ。
僕はその時調子に乗って寸六と寸八の二丁を買った。今考えると、それでも相当高い代物だったが、あの頃はプロの世界も仕事も何も知らなかったので、本職なんだからいいもの持たなくてはと、妙に気合いが入っていたのかもしれない。
しかし、買ってすぐのその鉋は全然切れず、調整も難しくて泣きそうになっていた。なにしろ、ひと月5,000円生活からやっと抜け出しかけたころの買い物だったから。
その鉋が最近すごく良く切れるようになってきた。何度か挑戦して台の調整が良くなってきたのか、刃の鉄の成分の関係か、研ぎの腕が上がったのか、ああそれはないね。
でもなんだか知らないけど良く切れる。もう切れて切れて切れまくり。どんなに薄くても食い付いてる抵抗を感じるし、研いですぐは逆目なんかぜんぜん怖くない。
それがこいつの実力なのだろうか。
ミーティング用テーブルの天板を鉋がけしながら、ずっと鉋を使うような仕事が入ってくるようにと願っていた。
2010 年 7 月 4 日 by SIGN
積み木パズルを作る木工教室は、無事終わった。
実施までにいろいろあったけど、まず成功だったと言えるだろう。
幅広い年齢層への対応もできるかぎりやったつもり。みんな楽しそうだった。
やっぱりあのパズルはすごい。あれのおかげだなあ、それにつきるかも。あのパズルを教えてくれた小学校の先生に感謝。
やっぱり一番反応が良かったのは小学生だったけど、60代以上の方も夢中で図面を見ながら組み立てていたり、すごく丁寧に取組む人がいたり、また出来上がったパズルで一緒になって遊んでいたりと、微笑ましいシーンも見られた。
また、自由に作っていいコーナーを設けたところ、なかなかの大作も生まれたり。
当日準備1時間、授業2時間という慌ただしさも、一気に出来上がるスピード感があって面白いのかも。
これならまたやってもいいな。(でも小さな声で)

これが積み木と同材のかたわれ(?)。見ての通りそこそこ立派なタモなのだ。
天板の半端を刻んだとは言え、やっぱりもったいなかったかな、うーん。
いや、きっとすばらしい積み木になるはずだ。そっちのほうは図面も書いて準備万端。みなさんに楽しんでもらえるようにがんばろう。
今日は部材すべての木取りと、この天板はぎまでして作業を終えた。余裕のある時はやっぱり接着してからじゅうぶん置きたい。今まで外れたことはないけど、時間をかけて悪いことはない。
今回のテーブルはとてもシンプルなだけに、部材の数は少ない。この天板プラス脚4本、くらいの単純さなのだ。
それだけに、仕上げに手間をかけたいと思っている。
そこのあなた!「じゃあ手間をかけなくてもいいじゃないか」という突っ込みはしないように。
ミーティング用テーブルのデザインは依頼者の承諾を得ることができ、今週から取りかかることになりそうだ。
シンプルながら機能性を考えたデザインとなった。これに少し依頼者の人柄もプラスしていきたい。
この方は聖書の伝道活動をされている方で、僕がクリスチャンの友人の家具について頭を悩ませているときに出逢った。以来ほぼ毎週、SIGNに訪ねて来てくださるようになった。
デザインのために聖書を調べなければならなかった僕にとっては、不躾な質問にもとてもまじめに答えてくれたり、分からないことがあれば調べて資料を探してきてくださることがありがたかった。
信仰を持つ、持たないに関わらず、聖書を開こうとする人に対して驚くほど誠実なのだ。
多分今の僕では、この方の信仰には近付けないだろうと思う。そういうことを言うとがっかりされるだろうか。
しかし、それを越えて、この方の人柄に触れることは、僕は家具を作るということで可能だと思う。
クリスチャンの友人の家具が中断してから、ほとんど聖書の話はしなくなった。世間話やお互いの仕事の話なんかをして、コーヒーを飲んで。その話の中でテーブルを作って欲しいということになった。
この方にとっても、SIGNは伝道活動中の休憩所みたいになってたのかも。僕は自分が作る家具について熱く語ったりはしたけれど、営業するつもりはなかったけれど。
とにかく、これを仕上げることが、なにかしら友人の家具へのステップであるような気がしている。
午後からは積み木の続き。かなり精度の高い立方体を、結局900個作った。

同時進行であれをやったりこれをやったり。
ミーティング用テーブルのデザインを考えて、図面を書いて、材積計算してたらちょっと半端な感じになるのでどうしようかと思案してたら、例の市の木工教室の材料と同材なので、一緒に木取りをすることにした。
木工教室は日曜だが、早めに準備しておくのもいいだろう。
さて、その木工教室のメニューとは、以前知り合いの小学校の先生から依頼のあった積み木パズルを作ることにした。
道具を使った作業ができないため、切ることも、釘を打つことも、穴を開けることもできない。
そして、子どもからお年寄りまで30人という参加者に一人で対応しなければならないという、まったくこちらのことを理解していないオファーにどう応えるか。
ということで思いついたメニューだった。
小さな立方体の積み木27個を、図面を見ながら7種類の形に接着剤で貼付け、サンドペーパーで磨いて塗装してもらう。
完成したパズルそのものが空間認識を養う知育玩具であるのはもちろん、それを図面を見て貼りあわせることも、そのトレーニングになる。それは僕が仕事で図面を書き、それにしたがって家具を構築していく作業の体験版にもなっているという目論み。
しかし、小学生以下の子どもたちには難しいかもしれないので、そういう場合は好きなものを作ってもらうか、貼付けずにそのまま磨いて色を塗るだけでもいいかなと思っている。立方体の積み木は意外と面白いので。
また逆に年配の方にも、パズルなんていらないとか言う人もいるかもしれない。そういう対策として、花台とかペン立てみたいな日用品の図面も用意しておこうかと思う。
さてさてどうなることやら。
主催者が蓮花ちゃんを呼ぶ段取りをつけたと、連絡があった。はあ、いったい何用で?
明日はミーティング用テーブルの図面を、依頼者にプレゼンする。
2010 年 6 月 28 日 by SIGN
製作日誌はこの記事の下にあります。
SIGNの写真茶話会14を開催します。
7月10日(土) ※都合により第一土曜日ではありません。
10:00〜12:00 基礎講座 (定員7名)
13:00〜17:00 表現講座 (定員7名)現在予約5名
写真茶話会ってなに?という方は「教室のご案内」をごらんください。
今回の内容は、Yuasa Brand Milkでも発表しています。
お問い合わせ、参加予約はメールにてお願いします。sign.norioyuasa@gmail.comまで。
2010 年 6 月 23 日 by SIGN
今日、新しい仕事がふたつスタートした。
ひとつはとあるお宅のゲストハウスのミーティング用テーブル。これはちょっと面白い、いや意外ないきさつの仕事で、それについてはおいおい。
もうひとつは、僕が住んでいる奈良県葛城市からの依頼で、生涯学習講座の講師として木工教室をすることになった。参加費1,000円で揃えてもらえる道具は一切なしという過酷な条件で何ができるのか。
しかも、参加者約30名で、下は3歳から70歳を超える方まで。
一応プランはすでに考えてあるが、これの内容もまたおいおいお話ししようと思う。
いろいろスタートさせるのはいいけれど、クリスチャンの友人の家具は中断したままだし、長野の写真館のベンチは打ち合わせに行かねばならず(バイクで!)、今週土曜日はプロップスフェスティバルの第一回企画者会議だし、テーブル天板を作る木工教室は月末から。複数同時進行は昔から一番苦手なのに、なぜかいつもこういう状況で、どうも仕組まれてる気がする。
あ、もうひとつあった、7月の写真茶話会は10日だった。
2010 年 6 月 21 日 by SIGN

こんな仕事もやってます。
オープンシェルフを納めた美容室から、追加のご注文。
この美容室には車椅子で来られるお客さんがいて、そのためお店のファサードはスロープになっている。
バリアフリーを考えて設計をされたようだったが、お店の前の歩道とそのスロープの間に40ミリから30ミリの段差があった。
健常者にとってはなんのことはない段差が、車椅子を使用する人には大きな障害物になる。
そこに木で段差を解消する敷居のようなものができないかと相談を受けた。
屋外で使用するものだったので、耐候性の高い材を使うことも考えたが、シェルフに使ったナラ材を使って、ある試みを思い付いた。それが適切であったかは僕の経験上わからない。詳しい人が見たら見当はずれなのかもしれない。海外では無塗装のオーク材の椅子が屋外用として使われているという話を聞いたことがあったような気がして。
シェルフと同じ材を使ったのはもちろん、あの家具の延長であるという意味がある。
お店の一番奥にいる彼女から、入り口に向かうお客さんを導く指先、なのだ。
使った塗料は屋外用の浸透性の高い防腐剤入りのオイルで、シェルフと同系色の顔料入りにした。地面に置くものだからいずれ色は変わっていくだろうけど。
で、その試みとは。
シェルフの納品の際、この美容師さんに髪を切ってもらい、後日そこのお客さんの屋久杉のローテーブルを納品しに行った時に、その美容師さんから髪の毛を染める染料をいただいた。それは「ヘナ」という天然素材の染料で、自分でやってみたらと、最近白髪が増えてきた僕のために調合してくれたものだった。
その髪を染める手順にヒントをもらい、今回このナラ材の塗装法を思い付いた。
染料を髪の毛にすりこみ、頭にラップを巻いて指定の時間待つ。それと同じように木に塗料をたっぷり目に塗ってビニールシートにくるんで浸透させる、いわゆるドブ漬け塗装だ。
塗料が浸透しにくいナラ材に対し、どれくらい効果があるか分からないけど、屋外で使用することもあり、表面に塗るだけよりはいいはず。
上から見ると長い四角形、断面は一見三角形、しかし建物と歩道との取合いは意外と複雑な形だった。
2010 年 6 月 18 日 by SIGN
バイクの修理が上がってきたのに梅雨入り。
雨が降る前に届けようと、バイク屋さんが頑張ってくれたのにも関わらず。
そこのバイク屋さんはメカニックの人が独りでやっているところで、ハーレーの専門店だ。
結構頑固な人だが、腕は確かで、とにかく信頼できるので、奈良に来て紹介されてからはずっとそこにお世話になっている。ハーレーなんてバイクは時折思いもしないトラブルで悩まされるバイクで、またいろんな欲求をかき立てる魔性でもある。そんな悩みに無口な人が、一言二言適切なアドバイスをくれたことが、僕のバイクをいい方向で育てられている要因になっている。
音とパワーのバランスが難しい直管マフラーの自慢の音は、ここで調整してもらったおかげなのだ。
といっても、ここ3年ご無沙汰してたわけだが。
久しぶりに会って懐かしかった。僕も僕のバイクも覚えていてくれた。
それに修理と車検まで、順番すっ飛ばして仕上げてくれて。
前の社長が言うにはこの人、気に入らない客のバイクは触りもしないらしい。順番がどんどん後回しになって、なだめすかして仕事させなきゃいけない、とぼやいていた。
僕の周りにはこういう格好いいプロが多く、いつもそんな人たちに助けられている気がする。
今日、納品に行っている時に、いつもお世話になっている機械屋さんが、プレナ—の修理をしてくれていた。すごくいい人で、腕がいい。
他にも、塗料屋さん、材木屋さん、ガラス屋さん、建築デザイナー、ペインター、大工さん、植木屋さん、小学校の先生、etc.
建築デザイナーの堤さんが、そういう人たちのことを「ブレーン」と呼んでいた。
僕達のような、組織ではなく個人同士でつながっている職業においては、お互いがブレーンだと。
というわけで、バイクの修理代と機械の修理代を稼ぐため、細かい仕事をこなしている。
テーブルの再塗装、写真屋さんのプレゼン用トレイ、
難しい仕事ばかりが仕事じゃないと、目的があれば立ち向かえるのだ。