朝から材木置き場を少しいじり、その後はミニカホンの続き。
材料を確認してプロップスに出展する作品をどうするか考えながらミニカホンを作る。
ミニカホンはもう数えきれないくらい作ったので、ほとんど作業は自動的に体が動く。
9月に兄弟子の吉田さんと、ある木工所の手伝いで杉の箱を2週間で3600個作ったときのことを思い出した。僕らの仕事では考えられない量だが、一般的に木工屋さんとはこういった「数もの」という仕事をしているところが多いらしいのだ。
それを経験できてよかったのだが、自分からこういう仕事をとってくることは多分ないだろうと思う。
しかしその木工所の主人いわく、僕らがやっている仕事のほうが考えられないという。
どう考えても採算が合うような仕事はなく、需要も少ない。それでもやりたいという人が増え続けていることが不思議でしょうがないらしい。
確かにそのとおりで、僕だって決して楽ではないし、イメージするよりかっこいい仕事でもない。でも僕がこの仕事を一生続けるのだとすれば、その意味を考えるならば、やり方は選ばなければならないと思っている。
自分の仕事であるミニカホン8台を作りながら、一点もののオーダーメイド家具で名を馳せる夢を描くのだ。