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SIGNのポリシー、オーダーメイド家具の魅力

あなたと、あなたをとりまく環境を
肖像画を描くように、一つの家具で 描き出す作業
それが、僕が考える オーダーメイド家具の製作です

製作者:湯浅則夫

お互いの踏ん張りどころへ


塗装が乾いてきたので1セットずつ組み立て、6セットを箱詰めした。
この箱は去年のプロップス会場が段ボールアート広場になっていたのでそれに合わせて作ったものだけど、残りが6箱しかなかったのでまあ箱入りは先着6名様ということで。

今日は午前中にカメラマンのラッキーさんが、丹波篠山の黒豆枝豆をお土産に訪ねてくださった。
毎年この季節の恒例となっていて、いつも美味い枝豆を食べられるのが楽しみだ。
会うとやはり話題は写真とバイク。どちらも夢を語り合うわけだが、最近の諸々の事情でお互いに話が現実味を帯びず、何とかこの状況を乗り切らないとねえ、みたいな話で終わる。
しかし、必ず変化が起こるという確信みたいなものもあって、とにかくそれをきっかけに色々考えていこうと、まだ何がどうなるのかも起こるかどうかも分からないその変化に賭けてみる気になっている。
そのために蒔いてきた種について今日ラッキーさんに打ち明けた。

現実味のない生き方を今までしてきたんだ、今さら現実的な生き方なんて誰が許そうとできるはずがない。

ものすごく近くで見つめる、

積み木パズルのサンプルを持って大学へ行った。

今日は前回に引き続き鋸の練習をさせた。
横引きと縦引きで二方胴突きのほぞを作らせてみた。
延々同じ作業を繰り返して練習する授業だという事をだんだん理解し始めたようだ。
これはある意味彼等の期待を裏切る事だろうと思う。
この授業を選択した学生は多分、すぐに作品制作をさせてくれるものと思っていただろう。だがそうはさせない。べつに意地悪や焦らしているわけではなく、最終的な成功体験のために上達のプロセスに時間をかけたいのだ。
明確な目標はオリエンテーションで提示した。
それをちゃんと意識しながらこの段階を踏み越えるかどうか。
やはり彼等の若さがそれの邪魔をする。
繰り返しに飽きてしまいそうになるのを、シビアな技術論で時折激を入れる。また、集中力の切れた学生の横に座り、僕自身学生に同化してみる。
それでもだめならと、あのパズルで遊ばせてみる。
加工精度の重要性を他の感覚で感じ取ってもらうため。
効果はあったが、鋸より夢中になっていた。

教えているのは高校卒業したての1回生だからこそ、今までの「学校の勉強」とは違うアプローチの授業であることに気付いてほしい。
やってる作業に裏の意味があったり、一見答えのないような問題に、自分なりの答えを見つけ出していく面白さを伝えたい。
基礎技術を教えたら、次は発想の自由をぶつけてみるつもり。
僕だって早くそれをやりたいんだ。

積み木パズル塗装完了


明日はこの村の秋祭り。
だからちょっとペースを上げて、今日は組み立て全部と塗装までをやり切った。細かい作業ではあるが、これだけやると少し疲れた。
塗装は左手にビニール袋を被せてした。

今年、僕は自警団の団長として祭りを取り仕切る。そのためにこのひと月ほど、こまごまと準備をしてきた。
そういったこともこの土地で木工をするための大切な仕事である。
それら自治活動に参加する事が増えるとともに、いつの間にやら顔が知れて、この近辺でうろついていると誰かと出会い挨拶をしたり立ち話をすることも多くなった。
今朝は病院で何人かの年配の方と出くわし、僕の怪我の話をしたり相手の体調を尋ねたり。そんな話が村の把握になっていったりする。

最初で最後、だんじりの上から見る村の景色。

まるでチョコレート工場


ひとつの立方体の12の辺の面取りも、今まで通りの方法ではできず、当たり前だと思っていたことができないからこそ改善策を考えるきっかけとなる。
結果、従来の方法より簡単で早いやり方を思い付いた。
448個の立方体の面取りは午前の作業で終了した。

手作業の効率はあらかじめ持ちうるものの応用をいかに考えられるかだと思う。
道具の使い方や自分の腕の修練で、一生に一度しか作らないものであってもその境地に短時間で到達し、結果を出せる応用力はこの仕事においてどんな技術より重要となる。
しかしこのように壁や障害にぶつからなければ自分が一度出した答えに疑問を持つことはなく、疑問に感じ考え直している時間にこそ損失を感じ、手慣れた方法で押し切ってしまう事の方が多い。
かっこよく言えば信念。どちらがいいのだろうか。

以前この積み木パズルを作る木工教室をやるために、パーツひとつひとつのパース図面を書いていて気付いた組み立て方法。
一組27個の立方体のうち22個を、先に2個ずつ接着して11個の直方体を作っておく。
16セットだから176個の直方体ができた。


プロップスフェスティバルに向けて、少しずつでも作品を作っていかなくてはいけない。
手がこんな状態でもできることを探りながら。
何ができて何ができないのかも、試しながら気づいていくしかない。
授業の教材を作ることはできたのだから角材は作れるということは分かっていた。だからとりあえずそれだけでできるものをウォーミングアップに始めようと思った。
作り始めたのはあの「積み木パズル」。
前回は完売してからも問い合わせがあったりして、今年のプロップスでの出品を待っている人もいる。だから前から作るつもりではいた。
本来なら大物を作った余りの時間で小物を時間いっぱいできるだけ作るのだが、今回はそうもいかず、このパズルがひょっとすると一番手の込んだ大物扱いになるかもしれないな。
いや、そうはしない。この手でいろいろ試してみよう。

今日夕方に、山口県に住む昔の教え子から電話があった。
今月子どもを連れて遊びに来るという。
その子もこのパズルの愛用者。プレゼントした時にすごく喜んでくれて、夢中でいろんな形に積み上げていたっけ。

そういうことのためだけに、作り続けることができるなら。

先生の説明

退院してから何度目の通院だろう。
先生の「クーパー」という言葉にドキッとするようになった。
もう痛いのは嫌だ。ほんとに。
先生は説明してくれる。なぜ肉を切り取る必要があるのかと。
死にかけている肉は放っておくと腐り、快復を妨げるから。
わかるけど、腐った肉は生きている肉と繋がっている。それを切り離す痛みは怪我をした時の痛みとさして変わらない。
いったい何の罰かと思う。ただ、先生の説明を反芻しそれに耐える。

診察が終わり会計をしていると、僕の横に見覚えのある人が立っていた。
僕の母校の教授だった。
受診の受付をしていたその人は20数年前に僕に作品指導をしてくれた先生だった。たしかまだ現役で教授をされているはず。
なんでこんなところで。
一般的には厳しいという評価の先生だったが、僕の印象ではあまり解説や指導を受けた記憶がなく、講評の時に僕はただ言い負けまいとしていたような気がする。
声をかけようかと思ったが、僕のことを覚えているはずもなく、写真の話になったところできっと食違う。だからやめた。

午後から木工を教えに大学へ。2回目の授業だった。
角材に墨付けをさせて延々ノコをひかせる。
手道具でほぞ組みを完成させるには、まず精度の高い加工が必要。まずそれができるようにならなければ構造も何もない。
なぜそれをするのか、僕が彼等にした説明は「足の裏で感じること」だった。

PROP’S FESTIVAL 7 開催

10/29-30 11:00〜17:00
毎年僕の家具の師匠が主催で行われている展示即売イベント「プロップスフェスティバル」が今年も開催されます。
僕ら一門の木工家具のほかにも、布製品や革小物、彫金アクセサリー、陶芸、鉄作品、などなどいろんな作家が出展します。飲食ブースもあり。
木彫作家ムラバヤシケンジ氏が出展してくれるのもかなりレアで見ものです。個人的には買い占めたいくらい。


SIGNの写真茶話会26「理想」

SIGNの写真茶話会26を開催します。
今回のテーマは「理想」。あなたが撮るものはあなたが見たかったものなのか、というお話です。

10月15日(土)

11:00〜12:00 カメラ茶話会(無料)
13:00〜17:00 表現講座(参加費2,000円、定員7名)

午前はカメラ茶話会となっていますが、表現講座の希望者が多い時は午前にも振り分けたいと思います。

カメラ茶話会は、カメラ自慢、腕自慢、裏技自慢など意外と技術が身につくかも。
作品そっちのけでカメラの話で盛り上がりましょう。
初心者の方にも、カメラに関する疑問質問相談に答えます。

写真茶話会ってなに?という方は「教室のご案内」をごらんください。

お問い合わせ、参加予約はメールにてお願いします。sign@norioyuasa.comまで。
※その際、午前(カメラ茶話会)か午後(表現講座)どちらを希望されるか明記してください。どちらとも受講することもできます。

話は全部、自己紹介

今日は授業の初日で、オリエンテーションだった。
担当の先生のはからいで、20人の学生が自己紹介をしてくれた。
授業が始まる前から教室に集まってきた学生には色んなタイプがいたけど、みんなの前で僕に向かって話す時には一様にみんな照れくさそうで、そんな彼等の素直な一面を見るとどんな奴でも何だか可愛く思えて仕方ない。
彼等にとっては自己紹介なんて迷惑な話だろうけど、話す内容なんてどうでもよくて、聞く方からすれば感触を得るための強引な手口ではある。

それですっかり気をよくした僕は、自分の自己紹介から授業のオリエンテーションまで横道いっぱいのサービス過剰な話を2時間ほどして、初対面のクラスながら楽しませてもらった。
でもさすがに怪我の話をリアルにしたら担当の先生からストップがかかってしまったけど。学生もドン引きだったので。

何にしろまあ教室っていう場所が好きなんで。
お試しでも何でもこれから半年できるだけでもいいかな、って。

大学初日前夜のこと


授業初日前日にしてやっと教材の準備ができた。
それも心配して訪ねてくれた花火師の友人の助けがあって。

なんでこの時期にと思った。
この角材の加工だけでなく、地区の自治会の活動にも迷惑をかけ、やっぱり行こうと決意したプロップスでの福島行きも行けなかったし、その他にも細かい予定はすべてキャンセルした。
僕に、色々悩んでいたこと気にかけていたことや雑多なことを一度に放棄させるのに、非常に効率のいい方法だったとは言え、あんまりだと思う。誰に文句を言うわけではないが。

1週間という時間が、ながーい1日のように今は感じられる。
その間に考えたことは多分これからの自分のやり方に方向を与えるものになるんじゃないかと思う。

お見舞いに来てくれた幾人かの知人の励ましの言葉には、共通する指針が含まれていたような気がする。
そう感じる僕の中には、多分その前からその種が存在していたんだろう。
やってみようと今考えていることは、この状況から限られた僕にできること。もうそうするしかないと気付くまで、まだなんとかなるだろうと思う余地すらない徹底した追及の始まりにさえ思え。ひどいなあ、と思う。


久しぶりに我が家に帰って寝床に付くと、色んな音がこの谷間に溢れていることに気づく。
遠く聞こえる山麓線を走る車の音、バイクの音、救急車の音、近鉄南大阪線橿原神宮前行きの電車の音、踏切の音、虫の鳴き声は無数の重なりが鼓膜の奥で唸り、蛙の一声で、一瞬すべての音波の谷間が訪れたりする。

明日会う今年の学生はどんなだろう。

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